こんにちは。小野ひかりです。
いっそのこと、出家したい、という人の声を聞きます。
このブログを読まれている方の中には、出家をしたいと考えている人があるかもしれません。
そこで今回は「出家」とはどういうことか、お話ししていきます。
出家の目的
「出家」とは、世俗を離れて、厳しい戒律を守る僧侶や僧尼になることです。
出家の者には不殺生戒(肉を食べない)・不飲酒戒(酒を飲まない)・不邪婬戒(結婚しない)など、守らなければいけない戒律がいくつもあります。
出家の目的は、私たちの心を苦しめる煩悩を断ち、悟りをひらくことですから、厳しい戒律の中で修行に励むのです。
この目的から「家」は煩悩を表し、「出家」は煩悩から離れるという意味があります。
私たちを苦しませる煩悩
煩悩とは、字の通り、私たちを煩わせ、悩ませる心のことです。
私たちは煩悩によって四六時中、心を動かされ、煩悩が作る罪によって苦しんでいます。
煩悩は108ありますが、その中で特に強い5つを五欲(ごよく)と教えられています。
五欲とは
・食欲(食べたい、飲みたい欲)
・財欲(お金や物が欲しい欲)
・色欲(異性を求める欲)
・名誉欲(褒められたい、悪口を言われたくない欲)
・睡眠欲(眠たい、楽がしたい欲)
日々の生活を静かに振り返ると、5つの欲によって常に動かされている自分が見えてきます。
朝、目覚まし時計を止めてまず思うのは「ねむい、もっと寝ていたい」という「睡眠欲」です。
そんな中起きて仕事へ行くのは、お金が欲しいから。これは「財欲」です。
キレイに見られたいと服を選ぶのは「名誉欲」で、昼食はどのお店にしようかと迷うのは「食欲」
職場では同僚に負けたくない、表彰されたいという「名誉欲」もあれば、営業回りの途中でサボるのは「睡眠欲」
ファッションにお金をかけるのは、よく見られたい「名誉欲」だったり、モテたいという「色欲」です。
これらの欲にはキリがありませんから、たとえ一時的な楽しみはあっても、満足は続きません。「もっともっと」とほしくなり、不満がなくなりません。
また欲を邪魔された時に、私たちは相手に腹を立てたり、妬んで苦しみます。
煩悩を断って幸せになるのが仏教なの?
このように私達を苦しませる元である煩悩を断ち切って、悟りを得るのが仏教だと信じ、過去多くの僧侶が、山にこもって修行の生涯を送ってきました。
しかし、そのような戒律を守らなければ幸せになれないという教えが仏教ならば田畑を耕したり、狩猟採集をする人、家庭を持っている人など、山に入れない人にとって、仏教は用事のない教えになってしまいます。
仏教では、仏の慈悲はすべての人にかかっていると説かれています。
なのに一部の出家した、修行できる人しか幸せになれないのはおかしいのではないか・・・。
ここに煩悶され、やがてすべての人が本当の幸せになれる本当の仏教をひらかれたのが親鸞聖人でした。
親鸞聖人の出家について詳しくはこちらをお読みください。
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