こんにちは。小野ひかりです。
みなさんは職場で「この人はどうしても苦手」という相手と仕事をしなければならない時、どんな工夫をしていますか?
以前、私は職場に苦手な後輩がいました。
ミーティングもいつも受け身。意見を全くと言っていいほど出さない。
仕事の報告もぞんざいだったり、しなかったりで、彼女のことでストレスが絶えません。
だからといって同じ部署の後輩である以上、距離を置くこともできず、ため息をつく日々でした。
ある先輩に、この困った後輩の愚痴をこぼした時のこと。
その先輩から聞いた話しが、私の悩み解消の大きなアドバイスになりましたので、今日はそのことをご紹介します。
苦手な人には黒いバイアスをかけている
先輩がこの時してくれたのは、警察の「白くする捜査」の話でした。
捜査の現場では「相手を黒(犯人)だ」と狙いをつけて捜査するので、いつしか黒である情報だけに執着してしまい、相手が白である証拠(専門用語で「消極証拠」)が目に入らなくなるそうです。
これがえん罪が起きる元、とのこと。
その危険性を防ぐために、警察は「白ではないか」と逆の視点のもとでもう一度操作をし直すそうです。
その結果、消極証拠が次々に浮かび上がり、被疑者は白となることもあるとのことでした。
先輩は、この話を聞いて、人間関係でも同じことだなと思ったそうです。
自分も苦手な人には黒のバイアスをかけて判断しているよな、そのために、その人の長所、美点、尊敬できるところ、を見落としてしまっているのでは、と反省させられたといわれていました。
苦手な人と上手く付き合うコツは白のバイアスを持つこと
先輩の話を聞いて、思い返してみると、私はその後輩のことを「報告がない」「意見を言わない」と欠点ばかり目について、「どうしてこんなことができないのか」と、マイナス評価ばかりしてしまっていたなと気づいたのです。
一旦、黒のバイアスを外して後輩を見てみようと努めてみると、数日の間にいろいろ彼女の尊敬できる点、学びたい点が見えてきました。
「アイデアを出すのは苦手だけれど、頼んだ仕事は正確にしているな」「仕事の愚痴は一切言わない人だな」など気がつくうちに、私のストレスはとても軽くなっていき、やがてその後輩とはプライベートのことも語り合える友人になったのです。