こんにちは。仏教大好きな小野ひかりです。
富山に引っ越してから今年で3年目になります。
「雪、大変だぞ」と脅(おど)され、覚悟してきたものの、過去2年はそうでもなく、たかをくくっていたところ、この大雪で、もうまいってしまいました。
富山で覚えた言葉の一つに「根雪(ねゆき)」という言葉があります。
積もった雪もやがて解けますが、今年のように解けないうちからどんどん雪が降ると、何層にも重なって、下の雪が重みで氷状態になるのが、根雪です。
根雪になると、雪かきの際、プラスチックのシャベルでは歯が立たず、割れてしまい、鉄製のシャベルを買いました。
ふつう、雪は思いのほか軽いので、女性でも雪かきできますが、根雪になると、重いのなんのって。
車がスリップするのも根雪の危ないところです。
相手の心が根雪状態になると、修復が大変
私たちの心も怒りと憎しみの雪が降り、時にそれが根雪状態になることがあります。
たとえば職場や家庭で軽んじられたり、侮辱されたり、悪口を言われると、私たちの心に「怒り」の雪が降ります。
それも時間がたてば積もった雪も解けるように、徐々に怒りも薄れてもいくのですが、困るのは、まだ薄れないうちから、また心ないことを言われる時です。
「あの時もあんなことを言って、またこの人は今こんなことを言った」と過去のことも蒸し返し、腹が立ちます。
こうなると、解けないうちにさらに雪が降る根雪です。
「怒り」「憎しみ」がどんどん降り積もり、心の底にかちんかちんに固まってしまうのです。
こうなると、ちょっとやそっとで解けなくなり、除雪もできず、人間関係のスリップや渋滞が引き起こる元となります。
これはある一組の夫婦の弁ですが、何かどちらも根雪状態に突入している感があります。
(妻)「子育てで手が離せないので、何か頼むと、夫がため息をつきます。
面倒くさそうな態度に腹が立って仕方ありません。しかしイライラしていても自分が苦しいだけですから、夫も疲れていたのかな、と思い直すようにしますが、それでもまた夫がまたため息つくので、もう我慢できません」
(夫)「休日に家事を手伝ったら、『何でそんなに遅いの?』『嫌ならやらなくていいよ』と、妻のイライラを含んだ口調やだめ出しの言葉ばかりで、腹が立ってしかたがない」
1つの言動だけならまだ夫婦のひずみを正すことはできますが、「あの時、こんなこと言われた」「あんなことされた」という心のわだかまりの雪がどんどん降り積もると、収拾がつかないほどの関係の悪化になってしまいます。
ちらちらと降る淡雪も、積もり積もれば、やがてなかなか解けない根雪となります。
ささいな日常生活での心ない一言も、毎日続くと、夫婦関係をだめにすることもあると自戒していきたいと思います。
相手の心が根雪状態にならない対策
人間ですから、つい失敗して相手を怒らせてしまった、不快に思わせてしまったということがあります。
その時に大事なのは、怒りや憎しみという心のわだかまりが和らぐよう、優しい言葉をかけたり、思いやりの心で接することです。
相手を思いやるのは、積もった雪をとかす「陽だまり」です。
ぽかぽか陽気で雪が解けるよう、努めていきたいものです。
心の根雪が解ける前から、また相手の心をイラッとさせていたら、やがて根雪になってしまい、そうなると1日晴れたくらいでは解かすことができません。
「今、夫(妻)はカチンときてるな」という心の変化を見逃さないようにして、夫婦円満に人生を過ごしたいですね。
まとめ
夫婦関係の修復が難しくなるのは、相手の心が「怒り」や「憎しみ」の根雪状態に陥(おちい)ったからです。
相手のストレスを感じた時は、優しい言葉、思いやりの心で接するようにすることが夫婦円満の秘訣でしょう。